用途の制限

建築基準法では、建築物の用途が定められています。コンテナハウスは、この用途に適合する必要があります。例えば、住宅用に使用する場合は、建築基準法第52条に規定する「住宅」の要件を満たす必要があります。

「住宅」の要件は、以下のとおりです。
●1戸当たりの床面積が25平方メートル以上であること
●居室の床面積が7平方メートル以上であること
●居室の天井の高さが2.1メートル以上であること
●居室の窓の面積が床面積の12分の1以上であること

また、コンテナハウスを住宅として使用する場合は、建築確認申請を行う際に、以下の書類を添付する必要があります。

●住宅設備の設置状況を記載した書類
●居室の採光・換気状況を記載した書類
●構造の安全性

コンテナハウスは、強風や地震などの自然災害に耐えられるだけの構造の安全性を確保する必要があります。具体的には、建築基準法第3章に規定する構造関係の基準を満たす必要があります。

構造関係の基準には、以下のようなものがあります。
●基礎の強度
●耐風構造の基準
●耐震構造の基準
コンテナハウスは、もともと貨物を輸送するための箱であるため、強度が十分に確保されているものが多くあります。しかし、用途や規模によっては、構造補強を行う必要があります。

避難の安全性

コンテナハウスは、火災や地震などの緊急時に、人々が安全に避難できるようにする必要があります。具体的には、建築基準法第12章に規定する避難関係の基準を満たす必要があります。

避難関係の基準には、以下のようなものがあります。
●避難口の設置
●避難通路の幅員
●避難階段の構造
コンテナハウスは、基本的には1階建てで、避難口は1か所のみのことが多いです。そのため、避難口の設置場所や避難通路の幅員には注意が必要です。

防火の安全性

コンテナハウスは、火災の拡大を防止するために、防火の安全性を確保する必要があります。具体的には、建築基準法第13章に規定する防火関係の基準を満たす必要があります。

防火関係の基準には、以下のようなものがあります。
●防火壁の設置
●防火戸の設置
●防火設備の設置
コンテナハウスは、金属製であるため、火災の際には燃えやすいというデメリットがあります。そのため、防火壁や防火戸などの防火設備を設置する必要があります。

建築確認申請

コンテナハウスを建築する際には、建築確認申請を行う必要があります。建築確認申請とは、建築基準法に適合した建築物であることを確認するための手続きです。建築確認申請は、所轄の建築審査会に対して行います。

建築確認申請を行う際には、以下の書類を添付する必要があります。
●建築計画概要書
●敷地の状況図
●建築物の配置図
●建築物の平面図・立面図・断面図
●構造計算書
●防火設備の配置図
建築確認申請が受理されると、建築審査会から確認済証が交付されます。確認済証を取得しないと、コンテナハウスの建築を行うことができません。